市川公民館、変形5差路の課題について(令和4年12月議会)
2022.12.25
令和4年12月議会では、地域の課題について市の考えを伺いました。
市川市市川地区で気になっている2つの事柄を取り上げました。
①市川公民館の北側に隣接する公用地の現状と今後について
②国府台3号踏切に隣接する変形5差路での事故等の現状と課題、今後について
①市川公民館の北側に隣接する公用地の現状と今後について
大門通り入り口の市川公民館は近隣の方々にも親しまれており、利用頻度の高い公共施設です。しかし公民館に隣接して駐車場らしき空き地はあるのですが、その入り口には「市川公民館には駐車場はありません」との表示があり、文字通り駐車場はありません。
朝夕にこの場所を通る度に、なぜ駐車場にしないんだろう?
「市川公民館には駐車場はありません」との表示物はかなり立派、ということは一定程度このままの状態なのを想定しているのか?
少なくとも5,6年はこの状態が続いている、今後の予定はどうなっているのだろう?
様々な疑問が浮かび、市に考えを伺いました。
この土地の経緯は、もともとこの土地と市川公民館が建っている土地は市川市のものであり、大正時代に県が警察署を設置する際に、不用になった際は市に無償にて払い下げることを条件に寄与したもので、昭和56年警察署が移設となり不用となった際に県から無償譲渡された土地には現在市川公民館が建っており、現在空き地となっている土地は隣地との境界が未確定等の理由により無償譲渡の環境が整わず時間を要していたが、令和4年8月、県から隣地との境界が確定したとの報告があったため、現在は令和5年4月以降に無償譲渡の方向で調整中、とのことでした。
今後市川市に無償譲渡された後の活用については、差し当たり時間貸しの駐車場としての活用を考えており、近隣の方々への説明については、利活用の方針が固まり、予算等の目途が立った時点で実施したい、とのことでした。
仮に時間貸しの駐車場となった場合には、車の進入経路が14号沿いの、歩行者や自転車の往来が多い歩道を横切る形となり、通学路でもあることから、安全第一の環境整備が必須となります。利活用の方針が固まる過程で安全第一の環境整備を強く要望していこうと思います。
②国府台3号踏切に隣接する変形5差路での事故等の現状と課題、今後について
JR市川駅北口を出て手児奈通りを北へ進むと、京成電鉄の踏切にぶつかりますが、これが国府台3号踏切です。そして、その手前にあるのが変形5差路の交差点です。
この交差点には信号機が設置されていません。電車の通過に合わせて、車や人の往来が踏切で遮断されしまうことを考慮しなければならず、信号機の設置が難しい交差点となっています。そこで市川市は安全対策としてカラー舗装やドット線を設置し、注意喚起を促しています。
車でも歩行者としても、この交差点を利用しますが、信号機が無いためか、自動車も一時停止を怠らず、歩行者も慎重に横断しているように見え、事故は少ないように思っていました。
ところが、近隣にお住いの方から市川市に「見えない交差点」があるのをご存じですかと聞かれました。聞き覚えがないので詳しく聞いてみますと、朝日新聞のデジタル版に全国の危険な交差点が掲載されており、千葉県では2カ所、そのうちの一つが市川市にあるというのです。早速ネットで調べてみました。
すると確かに朝日新聞が、警視庁が公開した2019年から2020年にかけて発生した全国68見え万件の人身事故データを基に、2022年3月に国土交通省が指定した事故危険個所と共にマッピングし、2022年4月に「見えない交差点」として発表しており、全国で約90カ所が「危険交差点」として指摘されていました。千葉県内では2カ所指摘されており、そのうちの一つが、この変形5差路であることがわかりました。
この交差点での事故は少なそうに思えますが、実際のところはどうなのか心配になり、この交差点での事故の状況を伺いました。
過去5年間の事故状況は、死亡事故は発生していないこと。人身事故は2018年0件、2019年6件、2020年6件、2021年0件、2022年2件の計14件とのことでした。
死亡事故が発生していないことに、ほっとするとともに、2019年6件、2020年6件と、朝日新聞が基にしたデータの時期に集中して事故が発生しているため、「危険交差点」と指摘されてしまったと推測でき、胸をなでおろしました。
さらに安全対策の状況を伺うと、市川市は2019年、2020年と人身事故が多発したことを受けて、千葉県警と「共同現地診断」を行い、注意喚起の看板の設置や車両導流線、ゼブラ帯の設置による車両の流れの集約化等の対策を実施したとのことでした。このことが、2021年の人身事故0件に繋がっているものと思われます。また、今後については、千葉県警との「共同現地診断」で指摘された、自転車レーンを整備したいとのことでした。
信号機の設置が難しい交差点ですが、出来るうる対策を徹底することにより、交通事故0を目指すことを強く要望しました。